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ネタばらし「八日目の蝉」

こんばんは。
せっかく良い映画を教えてもらったのに、調子こいて原作に手を出したら、〆切までにまともな感想が書けなくなりました。
私が本当に知りたかったのは、「子どもを奪われた母親の気持ち」でした。

この映画が制作された目的は、ベストセラー小説の集客力を借りて、井上真央ちゃんを演技力もある女優として世に売り出すことです。
そのために、恵理菜中心の展開にする必要があることから、脚本を原作からかけ離れたものにせざるを得ませんでした。
全ての人・物・風景は、主演女優を引き立てるだけのために配置されていました。
暗く、怖く。
と、思うのは考えすぎですw。

さて、先週の私は、抱えていた問題解決の手段のひとつとして誘拐を考えていました。
どのようにすれば誘拐が成功するのか、周囲にどういう影響を及ぼすのか、目的は達成できるのか。
「八日目の蝉」の存在を知ったとき、予備知識として映画宣伝の動画のみがあり、この物語は「①誘拐もの」なのだろうなという認識しかありませんでした。
書物を読み始めてすぐ、①の認識が誤っていることに気付きました。
この誘拐は、動機は無く、ただの偶然の積み重ねにより乳児をこの手に抱くことになったんだ、と。

読み進めるうちに、私の着眼点は変わって行きました。
②恵理菜ちゃんを奪われた恵津子の気持ちを感じ取ることに。
しかしながら、第1章ではその記述はほとんど無く、希和子の逃亡、エンジェルホームや小豆島での薫と過ごした日々のことが、延々と綴られます。
第2章の恵津子はただ混乱するばかり。
②に関しても得るものはありませんでした。

私はあまのじゃくなので、作者がページ数を割いているところが冗長であればあるほど、そこに本質があるのではないかと思ってしまいます。
今回、原作で冗長だったのが、エンジェルホームの教義に関するもの。
「八日目の蝉」は、原作(2005)、ドラマ(2010)、映画(2011)、いずれも公開された時期の少し前を、恵里菜が成人した現在としています。
希和子が逮捕されたのは原作では1988年、ドラマと映画ではその約5年後であるという設定です。
エンジェルホームの教義はその時代を強く反映したもので、舞台を5年後に変えるためには時代を再考証する必要があったため、ドラマと映画ではその特殊な生活の多くが省かれていました。
宗教的な集団生活が社会問題になる少し前、エンジェルホームでは女たちだけが共同で生活し、大人の全員が子どもの母親でした。
そこの生活で希和子が得たものと、薫に与えてあげられなかったものがあったからこそ、その後の展開が生きてくるのです。
それは、真に大切なものは何かということと、子どもへの愛情。
小豆島では、希和子は薫に、与えてあげられなかった愛情を与え続けました。
その4年間で希和子と薫との間に形成された「心の結びつき」が、ラストの描写を意味のあるものにします。

私は、小説と映画を見た段階では、感想文を書かなければならないけど、何を書けばいいかわからないという気持ちで、もやもやしていました。
そこで、ドラマ版を観ることにしました。
ドラマ版は、連続6回放映に合わせ、追加の説明や展開の並び替えを行い、それに加えて、原作に無い人物(岸谷五朗)を登場させ、物語の厚みを増すとともに、原作の理解を助けるための作りになっていました。
ドラマ版で希和子を演じた壇れいさんは、宝塚時代は歌・踊り・演技の力が少し不足していて、綺麗なだけの娘役と呼ばれていました。
成人した恵理菜を演じた北乃きいちゃんは、2年前は清純派女優として売り出し中でした。
脚本がしっかりしたドラマに演技力は要らないもので、この2人が映る画面はほんとうに綺麗でした。
最高の脚本、背景、配役だと思いました。
私がNHKを褒めるのは珍しいのですw。
なお、19年位前の土庄港(小豆島)のフェリー窓口では、すでに携帯の画面でチケットの予約ができたようです(笑)

原作、映画、ドラマを制覇し、私はようやく答えを見つけました。
「子どもを奪われた母親の気持ち」について。
もう二度と会えないという、仲を引き裂かれた悲しみはこのうえなく大きいものです。
しかしながら、「二人で過ごした時間があって、心が深い所で繋がっているのなら、2人の結びつきは生涯変わらない」、このことに私は安堵を覚えました。
それが、八日目の蝉がひとり残されても、自分だけが見ることのできるきれいなもの。

いつか会える、きっと会える。


なお、この小説・映画に登場する男は皆、身勝手です。
ちなみに、私は不倫も誘拐もしませんし、その場しのぎの嘘もつきません。
それらは、世界の人々の平和には必要のないものですので。

と、いうことで、私には映画の感想は書けません。
無理な課題で、たいへん失礼しましたww。
では、おやすみなさい。
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音楽家の惠藤憲二と申します
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関西在住。平日は北陸方面で単身赴任中。
息子は、父の影響で大の鉄道好き。
用事が無くても電車に乗る。

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