第三章 〔亀〕
今日の私は、どうぶつ高校の二年生(うっ・・・無理が ある)
あるひ、となりのクラスに、カメさんというおんなのこがてんこうしてきました。
カメさんは、がっこうしていのすてきなセーラーこうらをきて、いつもひとりでとうげこうし、やすみじかんもいつもひとりですごしていました。
そして、ときにものおもいにふけるひょうじょうをみせるのでした。
カメさんはおとなしくて、クラスにとけこめないでいるようでした。
あるあさ、わたしはカメさんにこえをかけました。
なんでもないひとことをかわしただけなのですが、そのひ、いちにち、わたしはいつになくべんきょうにみがはいりました。
わたしはそのころ、あまりめだたないそんざいだったのですが、おおぜいのわのなかにはいってにこにこわらっていることがすきでした。
ともだちはそれほどおおくもなく、すくなくもなくなのでした。
しばらくしたあるひ、ごうどうおおそうじたいかいがありました。
かくクラスがごちゃまぜになり、ぶんたんをきめてこうないのせいそうをおこなう、いちだいイベントです。
そのとき、カメさんとわたしとは、いっしょにえんけいかだんのくさむしりとうばんになり、はじめてまとまったはなしをすることができたのです。
かいわをとおして、カメさんがとてもじゅんすいないいこであることがわたしにはわかりました。
カメさんは、がっこうがたのしくないようにみえました。
ほんとはあかるくてすなおなこなので、わたしは、カメさんがもっとがくえんせいかつをたのしめないかとかんがえるようになりました。
そこで、カメさんと、カメさんのとなりのせきのウサギさんをさそって、わたしのあくゆうとともに4にんで、ちゃーしばきにいくことをけいかくしました。
ウサギさんに、カメさんってこんなひとってみてもらって、ウサギさんにカメさんのしんゆうになってもらおうとおもったのでした。
けいかくはまんまとせいこうし、カメさんとウサギさんはなかよくなり、カメさんがえがおでいるじかんがふえたのでした。
そんなあるひ、わたしはぐうぜん、みてはいけないものをみてしまったのです。
カメさんのむなもとに、あげはちょうのかたちのくろいあざがあることを。
このあざのために、カメさんはどことなくくらいふんいきがあったのではないかとおもいいたったのです。
あざは、しみんびょういんへいけば、あとかたもなくけしてもらえることをしりました。
カメさんにはしあわせになるけんりがあり、あざがなくなれば、カメさんにしあわせがおとずれるものとおもっていました。
でも、しゅじゅつをするには、たがくのおかねがいります。
そのようなことには、かかわらないほうがよいとかんがえつつも、なにかできないかとじもんするひびがつづきました。
わたしはウサギさんに、カメさんのことについてそうだんをもちかけました。
ウサギさんは、わたしにむかって、そのようなことはかんしょうすべきではないといいました。
わたしはすべてをなっとくし、ウサギさんのいったとおりにしました。
ところがそのひのよる、ウサギさんは、カメさんにそのことをつたえたのです。
そこでもんだいになったのは、カメさんのしあわせについてではなく、なぜわたしがそのようなことをカメさんのともだちであるウサギさんにはなしたのかということでした。
じたいをしゅうしゅうするために、わたしはカメさんにとってもっともふたんとならないみちをえらぶこととしました。
それから、わたしはカメさんとはひとこともしゃべらなくなりました。
なぜこんなことになったのかわからないまま、だれのせいにすることもなく、わたしはじぶんのむりょくををせめつづけたのです。
あるひ、となりのクラスに、リスくんというおとこのこがてんこうしてきました。
リスくんは、がっこうしていのすてきなけがわのガクランをきて、いつもひとりでとうげこうし、やすみじかんもいつもひとりですごしていました。
そして、ときにものおもいにふけるひょうじょうをみせるのでした。
リスくんはおとなしくて、クラスにとけこめないでいるようでした・・・・
はんとしあまりがたち、ぐうぜんわがやをおとずれたこびとが、まほうでかこをきれいさっぱりながしてくれました。
さらにすうかげつご、カメさんのおかあさんのかみに、しろいものがめだってきたのをみたとき、わたしはカメさんがしあわせになったことをかくしんしました。
すべてのことはすべてのもののしあわせのために。
高校を卒業し、数年が経ち、私は街で兎さんの幼馴染と偶然に会い、しばらく話し込んだのです。
その時、ちょっと面白い話がありました。
「兎がまだ幼稚園に入る前、近所に住む亀と、山の麓まで駆けっこをし、そのとき昼寝をしてしまった兎は、歩みの遅い亀に負けたことがあった。それが幼時体験となり、兎は亀族が生理的に嫌いになった。それ以降、亀族を見かけると苛めてしまう、いじめっ子だった。」
(次回、最終章。明日、22時に公開予定。)
あるひ、となりのクラスに、カメさんというおんなのこがてんこうしてきました。
カメさんは、がっこうしていのすてきなセーラーこうらをきて、いつもひとりでとうげこうし、やすみじかんもいつもひとりですごしていました。
そして、ときにものおもいにふけるひょうじょうをみせるのでした。
カメさんはおとなしくて、クラスにとけこめないでいるようでした。
あるあさ、わたしはカメさんにこえをかけました。
なんでもないひとことをかわしただけなのですが、そのひ、いちにち、わたしはいつになくべんきょうにみがはいりました。
わたしはそのころ、あまりめだたないそんざいだったのですが、おおぜいのわのなかにはいってにこにこわらっていることがすきでした。
ともだちはそれほどおおくもなく、すくなくもなくなのでした。
しばらくしたあるひ、ごうどうおおそうじたいかいがありました。
かくクラスがごちゃまぜになり、ぶんたんをきめてこうないのせいそうをおこなう、いちだいイベントです。
そのとき、カメさんとわたしとは、いっしょにえんけいかだんのくさむしりとうばんになり、はじめてまとまったはなしをすることができたのです。
かいわをとおして、カメさんがとてもじゅんすいないいこであることがわたしにはわかりました。
カメさんは、がっこうがたのしくないようにみえました。
ほんとはあかるくてすなおなこなので、わたしは、カメさんがもっとがくえんせいかつをたのしめないかとかんがえるようになりました。
そこで、カメさんと、カメさんのとなりのせきのウサギさんをさそって、わたしのあくゆうとともに4にんで、ちゃーしばきにいくことをけいかくしました。
ウサギさんに、カメさんってこんなひとってみてもらって、ウサギさんにカメさんのしんゆうになってもらおうとおもったのでした。
けいかくはまんまとせいこうし、カメさんとウサギさんはなかよくなり、カメさんがえがおでいるじかんがふえたのでした。
そんなあるひ、わたしはぐうぜん、みてはいけないものをみてしまったのです。
カメさんのむなもとに、あげはちょうのかたちのくろいあざがあることを。
このあざのために、カメさんはどことなくくらいふんいきがあったのではないかとおもいいたったのです。
あざは、しみんびょういんへいけば、あとかたもなくけしてもらえることをしりました。
カメさんにはしあわせになるけんりがあり、あざがなくなれば、カメさんにしあわせがおとずれるものとおもっていました。
でも、しゅじゅつをするには、たがくのおかねがいります。
そのようなことには、かかわらないほうがよいとかんがえつつも、なにかできないかとじもんするひびがつづきました。
わたしはウサギさんに、カメさんのことについてそうだんをもちかけました。
ウサギさんは、わたしにむかって、そのようなことはかんしょうすべきではないといいました。
わたしはすべてをなっとくし、ウサギさんのいったとおりにしました。
ところがそのひのよる、ウサギさんは、カメさんにそのことをつたえたのです。
そこでもんだいになったのは、カメさんのしあわせについてではなく、なぜわたしがそのようなことをカメさんのともだちであるウサギさんにはなしたのかということでした。
じたいをしゅうしゅうするために、わたしはカメさんにとってもっともふたんとならないみちをえらぶこととしました。
それから、わたしはカメさんとはひとこともしゃべらなくなりました。
なぜこんなことになったのかわからないまま、だれのせいにすることもなく、わたしはじぶんのむりょくををせめつづけたのです。
あるひ、となりのクラスに、リスくんというおとこのこがてんこうしてきました。
リスくんは、がっこうしていのすてきなけがわのガクランをきて、いつもひとりでとうげこうし、やすみじかんもいつもひとりですごしていました。
そして、ときにものおもいにふけるひょうじょうをみせるのでした。
リスくんはおとなしくて、クラスにとけこめないでいるようでした・・・・
はんとしあまりがたち、ぐうぜんわがやをおとずれたこびとが、まほうでかこをきれいさっぱりながしてくれました。
さらにすうかげつご、カメさんのおかあさんのかみに、しろいものがめだってきたのをみたとき、わたしはカメさんがしあわせになったことをかくしんしました。
すべてのことはすべてのもののしあわせのために。
高校を卒業し、数年が経ち、私は街で兎さんの幼馴染と偶然に会い、しばらく話し込んだのです。
その時、ちょっと面白い話がありました。
「兎がまだ幼稚園に入る前、近所に住む亀と、山の麓まで駆けっこをし、そのとき昼寝をしてしまった兎は、歩みの遅い亀に負けたことがあった。それが幼時体験となり、兎は亀族が生理的に嫌いになった。それ以降、亀族を見かけると苛めてしまう、いじめっ子だった。」
(次回、最終章。明日、22時に公開予定。)
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